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リサイクルの現場で
活躍するフレコンバッグ

金属リサイクルは、現代社会において非常に重要な取り組みです。

ハイテク化が進むものづくりの世界で金属は欠かせない材料。しかも、その需要はどんどん高まっています。それに伴い世界では資源獲得競争の激化や将来的な資源の枯渇リスクも懸念されています。そうした中で鉱物資源を全面的に輸入に頼っている日本。金属リサイクルの重要性はより高く、資源確保の手段として大きく貢献しています。

川島グループはそんな金属リサイクルの業界に携わって60年になります。

金属リサイクルの現場では、銅やアルミ、レアメタルなど、日々いろいろな金属スクラップを扱っています。その現場で欠かせないものとして活躍しているのがフレコンバッグです。

フレコンバッグとはどんなもの?

フレコンバッグとは、樹脂ペレットで作られた袋タイプの大型容器。正式名称は「フレキシブルコンテナバッグ」(英語表記:Flexible Intermediate Bulk Containers:FIBC)といいます。工事現場や倉庫でベージュ色や黒色の大きな袋を見たことがある方も多いのではないでしょうか。

フレコンバッグの役割は、大量の資材を保管したり輸送したりすること。金属リサイクルをはじめ、製造業や農業など、幅広い業界で活用されています。また、業界によっていろいろな別名も。例えば「コンテナバッグ」「トンバッグ」「ジャンボ土嚢」などもフレコンバッグのことを指します。

特徴を簡単にまとめると「軽い・丈夫・便利」。袋に入れるものは、砂やセメントなどの建築資材、穀物、飼料、廃棄物、金属などが一般的なものとして挙げられます。サイズは小型から大型まで多彩ですが、容量が500キログラムから1トン程度のものが標準サイズとしてよく使われています。

重宝される理由は3つのメリットにある

多く業界で積極的に使われるフレコンバッグですが、どんなメリットがあるのでしょう。

一つめは効率的な運搬です。フレコンバッグは容量が大きく、一度に大量の充填が可能。さらに吊りベルトによってフォークリフトやクレーンで吊り上げて運べるため、運搬作業の労力が少なく済みます。

2つめは省スペースです。フレコンバッグは袋自体の柔軟性が高く、さまざまな形の内容物に適応します。段積みも可能で、使わないときは小さく折りたたんで保管できるため、スペースを有効に使えます。

3つめはコストの削減です。大量の充填物を効率的に運べ、作業時間の短縮や省人化につながります。また、それにより輸送コストの削減にも貢献します。

本体の材質は、強度や加工性の高いポリプロピレン(PP)、吊りベルトや上部の巾着部には柔軟性の高いポリエチレン(PE)が使われています。生地が非常に軽く、耐薬性に優れていることも特徴です。また、どちらも炭素と水素で構成された合成樹脂。完全燃焼させればダイオキシンなどの有害ガスは発生しません。

形状や材質など種類はいろいろ

フレコンバッグと一口に言っても材質や形状など多彩な種類があります。

まずは使い方に関して大きく2つのタイプがあります。一つは「ランニング用」で繰り返し使うことを想定しているタイプ。もう一つは「クロス用」。こちらは1回から数回の使用を想定しているタイプです。

材質は新品の原料のみを使ったバージン樹脂が主流ですが、中には再生原料を使ったリサイクル樹脂も。耐久性の高いバージン樹脂に比べてリサイクル樹脂は性能が安定しないという課題はありますが、安価という利点もあります。

形状は丸型と角型があります。丸型の特徴は充填や排出がしやすいこと。一方、角形は安定性があり、積み上げたときにすき間ができにくい・崩れにくいなどの特徴があります。そして理由はわかりませんが、日本では丸型、海外では角型が主流のようです。

さらに、底に排出口があるタイプとないタイプがあります。

年間30万枚を販売する川島グループ

川島グループでフレコンバッグを取り扱っているのは、グループ本部の株式会社川嶋と非鉄金属の輸入販売を行う株式会社サンコージャパンの2社です。

フレコンバッグは国内生産もありますが、その割合はほんのわずか。ほとんどは輸入でまかなわれています。2023年度の輸入実績を調べると、トップは圧倒的な枚数で中国。次いでベトナム、インドネシアと続きます。そして、川島グループも主に中国の工場と協力体制を築いています。

取り扱っている商品は、バージン材100%から再生材入りまで40種類以上。使用上の利便性を考えて吊りベルトのカラーもベージュ・ピンク・青・黒など多彩に揃えています。また、川島グループのフレコンバッグのサービスには大きく3つの特徴があります。

一つめは価格メリットです。川島グループでは中国事情に精通したスタッフが現地工場と直接交渉し、費用対効果の高い商品を直取引で仕入れます。そのため価格を抑えて提供することができます。

2つめは少量多品種・短納期対応です。川島グループには取引のある協力工場がたくさんあるため、要望に対して柔軟に対応することができます。

3つめは安定供給です。国内の自社倉庫でフレコンバッグの在庫を常時9万枚以上確保しており、緊急対応も可能です。

現在はリサイクル業界や建設業界を中心に年間30万枚ほどを販売。価格の相談のほか、「運送コストを抑えるため充填後の製品の形を整えたい」など、使用上の相談も多くいただきます。今後は工業用に加えて食品用のフレコンバッグ(食品衛生法への適合が必要)についてもより一層力を入れて取り扱っていく予定です。

フレコンバッグは多様なタイプがあり、用途に合ったものを選ぶことが大切です。そして、適切な使用と管理をすることで利便性を最大限に高めることができます。

2024年度の新入社員研修でもフレコンバッグを実習の題材として利用しています。YouTube番組「カワシマR-TV」でその様子をお届けしています。興味のある方はぜひ併せてご覧ください。

 

参照:財務省貿易統計
日本フレキシブルコンテナ工業会

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