Kawashima Group|川島グループ企業サイト
  1. HOME
  2. > リサイクルの未来 > 注目高まる再生金属 世界的企業の取り組みから考える
コラムヘッダー
コラム/資源

注目高まる再生金属 
世界的企業の取り組みから考える

国内シェアトップを誇り、新機種発売のたびに大きな話題を呼ぶスマートフォンといえば、アップル社製の「iPhone」。9月に発売された新型「iPhone」では、最新機能に加えてリサイクル資源に関するニュースも話題に上がっていたのをご存知ですか。

「主要部品にリサイクルしたレアアースを使用する」というのが、その内容です。
報道によると、主要部品とは「Taptic Engine(タプティック エンジン)」と呼ばれる振動装置で、iPhoneに含まれるレアアースの約1/4を占めるとのこと。ちなみにレアアースは、ニッケルやリチウムなど31種あるレアメタルのうちの1種類。強力磁石の材料として知られるネオジムをはじめ、17で構成される希土類元素です。

アップル社は全世界でリサイクルプログラムを展開。昨年には100%再生アルミニウムをMacbook Airの外装に使用するなど、積極的に環境保護やリサイクルに取り組んでいます。
これらの報道、それも世界の最先端を走る企業による取り組みということで、金属資源リサイクルの重要性の高まり、社会的な認知度の高まりを感じます。精錬所と精製所のリストも公開しており、スズ、タンタル、タングステン、金といった紛争鉱物資源の調達先に日本の企業名をちらほら目にすることができます。

現段階では使用する再生レアアースは、中古機種からのリサイクルではなく、外部業者から調達するとしており、市場的な成長も期待されています。

金属資源リサイクルの市場がこれまでなかなか大きく育ってこなかったのは、技術的な難しさもありますが、コストが割高で採算性の低さによる事業の難しさが大きな理由として考えられます。また、再生資源を利用する企業側にしても“コスト削減” が考え方の主流でした。しかし今、持続的社会を目指し、社会全体が動き始めています。

再生アルミニウムを使用する際、アップル社は「コストの問題ではなく、正しいから取り組む」という強い姿勢を見せました。私たち川島グループにもずっと以前から資源の有効活用とCO2削減という社会的意義を理由に、お付き合いをしてくださっている企業がいます。このように各企業がコスト以外の意義を見出してくれることで、金属資源リサイクル業界はさらに活性化するはずです。その一つひとつの取り組みが大きな力となり、豊かな未来の実現へつながることを期待しています。

TOP