アルミが『リサイクルの王様』と言われる理由
金属製品といえば、今や私たちの暮らしに欠かせないものの一つです。鉄や銅のほか、身近に使われている代表的な素材として忘れてはならないのがアルミです。ジュースの缶をはじめ、サッシ類やクルマの部品、電車や新幹線の車両など、そして最も身近といえるのが1円玉硬貨です。こうして挙げてみると本当に様々なところに使われているのがわかります。
そんなアルミについてお話ししてみようと思います。
今ではとても身近な金属のアルミですが、紀元前から使われている鉄や銅と比べるとその歴史は浅く、フランス人科学者によって存在が発見されたのが1807年といわれています。知られて200年ほどの比較的若い金属なんですね。アルミの特徴といえば、軽く(鉄や銅の1/3の軽さ!)、熱を伝えやすく(鉄の約3倍!)、さらにアルミ合金にする事で強度もアップするなど、いろいろありますが、リサイクルのしやすさも特徴の一つです。
アルミを原料から作る場合は、まずボーキサイトという鉱石からアルミナや酸化アルミニウムと呼ばれる原料を取り出して電気分解を行います。とくにこの電気分解にたくさんの電力がいります。なぜならアルミは酸素との結び付きがとても強く、無理やり剥がさなければならないからです。アルミの精錬にはたくさんのエネルギーが必要なんですね。
しかし、リサイクルとなると話は別。まず、電気分解の工程がいらないのでその分省エネできます。さらにアルミは溶け出す温度が低く、溶かすときにも少ないエネルギーで大丈夫。原料から作る場合に比べ、リサイクルなら必要なエネルギーはたった3%で済んでしまいます。また錆びにくく、品質が劣化しにくいのもリサイクルしやすい理由の一つ。これらのことからアルミは「リサイクルの王様」(リサイクルの優等生と表現する人もいます)ともいわれています。
地球にやさしいアルミリサイクル。川島グループはアルミ合金事業部でさらに地球にやさしい溶かさないアルミリサイクルを行っています。